ターミナルケアは、医療従事者にとって難しい問題でもあります。終末期医療の段階にある患者へのケアについて、いかに質を高めるかが課題です。終末期医療に関わる看護師もまた、医師と協力して患者に対するケアに取り組んでいます。ケアが必要になるのは、患者ばかりではありません。実は、患者に関わる家族に対してもケアを行う必要性があります。
家族が終末期を迎えるというのは、大変にショックなことです。そのため、時にはすっかり落ち込んでしまい、精神的な負担になることが多くあります。このような患者の家族に対してもしっかりとしたケアを行うことが、看護師に課せられた仕事の一つです。精神的に落ち込んでしまった患者の家族に対し、どのように励まし元気づけるかが看護師としての手腕が求められる要素でもあります。
しかし、これまでターミナルケアの仕事の経験が浅い看護師は、どのように患者の家族に接すればいいのか戸惑う場合もよくあるでしょう。そのような時は、職場の熟練の看護師の立ち居振る舞いをよく観察するべきです。優しい言葉をかけることばかりが、患者の家族へのケアの方法とは限りません。ベテランの看護師が、患者の家族と接する方法を観察しながら医療サポートの仕事をしていると、次第にターミナルケアで看護師としてやっていける実力が身につきます。そのノウハウは、看護師として働く上で、終末期の患者や家族を助けるための重要な手掛かりになるでしょう。